フリープランナー導入〜業務の切り出し②

結婚式をスムーズに運営するためには、当日のオペレーションを 「見える化」 し、それをフリープランナーと共有することが不可欠です。特にフリープランナーを活用する場合、まず 「結婚式当日のオペレーション=ゴール」を明確に伝えること が最優先です。
完成形を先に示すことが重要

フリープランナーに業務を切り出す際、まず 「当日の完成形を視覚的に示す」 ことが大切です。例えば、上記のような 当日スケジュールの見取り図 を作成し、「誰がどこでなにをするのか」が一目でわかる「その会場の結婚式当日の完成形=ゴール」を明確に共有します。
このように、誰が・いつ・どこで・何をするのか を視覚化することで、プランナーや各セクションのスタッフが 「どの業務を担当するか」 を正確に理解できます。
また、会場によっては1日に 2件・3件の結婚式が行われる こともあります。その場合、 基本となる見取り図をまずはつたえることで、結婚式が複数重なった場合に、「どこが、どのように重なるのか」 を整理し、自分の担当する結婚式のオペレーションと他の結婚式との兼ね合いのなかで、「何がどこまでできるのか」、「この流れにはどのぐらいの時間がこの会場では通常かかるのか」を深く理解することができます。
1日に複数の結婚式がある場合の考え方
上で見たように、複数の婚礼が入っている場合の会場全体の動きを理解することは非常に大事です。そのためには、まず一組あたりの結婚式がどのように成り立っているかの見取り図理解が必要ということをお伝えしました。以下、複数の婚礼が入っている場合に把握しておくべきことを深ぼってみます。
時間の重複の理解
- どのタイミングで別の結婚式と動線が交差するのかを整理しておく
- 例えば以下のような感じです
- 別の両家の挙式中に、チャペル前で別の両家の送賓が行われている。ちょっとでも披露宴が押すと、挙式退場とバッティングしてしまう
- 隣のバンケットの再入場のタイミングとこちらのバンケットの入場のタイミングがバッティングしやすい。なので、先に再入場をしてもらう必要がある
空間の重複の理解
- 控室、撮影場所、受付、ブライズルームなどのスペースのバッティングを確認する
- 特に写真撮影エリアや導線が被る場合の調整方法や優先順位の決め方を把握しておく
スタッフの役割分担
- どのスタッフがどの業務を担当するのか明確に理解する
- 例えば以下のような感じです
- チャペルが狭いため、挙式中、介添が入れない。なので、その際の介添とブーケ&グローブ預かりはプランナーが担当する
- 新郎中座後のブライズルームまでの新郎の案内は、プランナーが担当する
上記のように、次の3つを明確にし、誰もがわかりやすく理解できるように一覧化することが大切です。
- バッティングしやすいポイントと時間押しなどのイレギュラーが生じた際の対応
- 空間が重複する場合の優先順位や調整方法
- プランナー含む各スタッフの役割
属人的な仕事というのは、これらを明確にしないことから生まれます。社員であってもフリープランナーであっても、このようなわかりやすい見取り図や一覧があって困る人はいないので、積極的に作成していくことが大事です。またこれらを作成し共有することは、その婚礼施設にとっても全体のクオリティ向上につながっていきます。
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また完成形=ゴール=見取り図ができれば、そこからさらに深掘りしていくことが可能です。ゴールからの逆算思考が大切で、深掘っていく必要のある共有内容は以下のような感じです。
進行表のフォーマットの共有
- 会場固有の進行表の書き方や用語を統一し、理解させる
- ローカルルールを教える
可変余地(バッファ)を教える
- 見取り図と進行フォーマットから、「時間的・物理的制約」を考慮し、どこまでカスタマイズできるかを伝える
- 例えば、披露宴の演出でどの部分なら前後の調整が可能か、入場シーンのバリエーションはどのぐらいあるかなど
- 「固定ルール」と「遊びの余地」を明確に教える
→ 「何がどこまで固定で、どこまでなら動かせるか」をしっかりと共有することで、プランナーが主体的にルールを守りつつ、可能な範囲で柔軟な提案をしやすくなります
条件分岐を教える
- 外式や披露宴のみの場合の「見取り図」との差分
- イレギュラー演出が入った際の謝辞位置の変更の必要性など
これらの 条件分岐を一覧化して共有 することが大事です。これらを整理し理解させることで、外部のフリープランナーであっても、その婚礼施設のプランナーと遜色のない顧客対応や提案が可能になります。
具体的な打合せ・発注フローと仕事の進め方を教える
ここまできてようやく、個別具体的な方法論に入っていくことができます。多くの場合、1〜3を後回しにしている会場が多いですが、理想的な順番は、この方法論は最後に来るのが望ましいです。なぜならば、まずははじめに「森」をみてから「木」をみていくことで、理解が非常にスムーズに進むからです。
この段階で見ていくべきポイントは以下の通りです。
打ち合わせフローを教える
- 打合せ回数と、どの打合せで何をどのように決めるのかを共有する
- パートナーやアイテム、販促方法を理解させる
発注フローを教える
- 各アイテムの発注方法を共有する
- 在宅で可能なことと会場でしかできないこと含め、すべてを可視化して共有する
- 処理の仕方も、「各回の打合せ前と後」の両方をフロー化して教える
ツールの使い方を教える
- 基幹システムの使い方を教える
- 共有フォルダや会場との連絡ツール、顧客との連絡ツールなどの使い方を教える
自宅学習できる環境を整える
ここで大事なことは、上の①〜③の内容は、人による教え方の差をなくすために、また教えを乞うプランナーによってもその内容に差が出る部分ではないため、できる限り動画化・マニュアル化 し、自宅学習で把握できるようにするのが理想的といえます。
理解度チェックと同席&施行当日の見学
ここまで来て終わりではなく、さらに踏み込んで以下までできれば、完璧といえるでしょう。
- 理解度チェックテストを実施
- 今までの1〜4をどれだけ理解しているかをチェック
- 条件分岐を考えさせるケーススタディのチェックも行う
- 打ち合わせに同席させる
- 実際の新郎新婦との打ち合わせに同席してもらう
- 施行当日の見学をさせる
- 結婚式当日の流れを現場で確認させ、オペレーションや場所・動線を深く理解させる
→これは、順番としては初期に行っても問題はありません。
- 結婚式当日の流れを現場で確認させ、オペレーションや場所・動線を深く理解させる
まとめ
以上見てきたように、フリープランナーに業務を依頼する際には、まず 結婚式当日のオペレーションの完成形を共有することが最優先 です。
■ このブログの要点
- 当日の見取り図で「誰が・いつ・どこで・何をするのか」を視覚化し、「その会場の結婚式当日の完成形=ゴール」を先に示す
- その上で、進行表のフォーマット・可変余地・条件分岐・打合せ&発注フローなどを整理し、業務の標準化とバッファを伝えることが重要
- 特に、ツールの使い方やアイテムなどの知識面はマニュアル化・動画化し、効率的に教育する
- 最後に、テスト・打ち合わせ同席・施行見学を通じて実践力を養い、最終的に自走できる状態を目指す
☑ 次にすること
- 会場の結婚式当日の見取り図を作成し、フリープランナーと共有する
- 1日に複数の結婚式がある場合の、時間と空間の重複、スタッフの役割分担を一覧化する
- 「固定のルール」と「遊びの余地」、条件分岐を一覧化して共有する
- 打合せ・発注フローやツールの使い方をできる限り動画化・マニュアル化し、自宅学習で把握できるようにする
このような段階的な指導を行うことで、フリープランナーが 結婚式当日のオペレーションを深く理解し、より質の高いサポートを提供できるようになっていきます。逆に言うと、これを行わず全てフリープランナーの主体性と積極性に委ねるというのは、かなり酷な話でもあると思います。弊社はこれらを婚礼施設およびフリープランナーとともに伴走し、一緒にサポートして構築していきますので、ぜひご参考になさってください!
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執筆者
株式会社永光 代表取締役 高橋 龍一
婚礼の現場とフリーのウエディングプランナーを経て、2018年からウエディングプランナーの業務委託サービス「プラスワン・プランナー」を運営しています。
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