歴史に学ぶ「人材マネジメント」方法

──持続可能な業務委託ウエディングプランナー活用の仕組み
1. 業務委託プランナーとの契約には、二つの種類がある
婚礼施設が業務委託型のウエディングプランナーを活用するケースは、ブライダル業界ではすでに定着しつつあります。その契約の仕組みには、大きく以下の2つのパターンが存在します。
| モデル | 契約構造 | 特徴 |
|---|---|---|
| 二者関係モデル | 婚礼施設とプランナーが直接契約 | すべてのやりとりが当事者間で行われる |
| 三者関係モデル | 弊社のような仲介会社が間に入る | マッチング・契約・教育・精算などを 一元管理 |
契約形態が変われば、婚礼施設とウエディングプランナーとの関係性や・業務の安定性・信頼の維持方法も大きく変わります。
そこで本ブログでは、それが中長期的にどう作用するのかを見ていきます!
Index
2. 契約構造の違いがもたらすマネジメントの差
● 二者関係モデル
まず、婚礼施設と業務委託ウエディングプランナーの直接契約のモデルを見ていきます。この契約形態は、表面上はシンプルでフローが明確に見えますが、以下のような課題がよく発生します。
- 契約管理が煩雑(婚礼施設・プランナーごとに個別契約が必要)
- 契約書の内容があいまいなことが多い
- トラブル時に調整役が不在
- 組織的なプランナー教育ができないため、属人化しやすい
- 継続的な関係構築や人材育成の仕組みが乏しい
結果として、属人的な信頼に依存する構造となり、特定のウエディングプランナーのみに仕事が集中しやすい構造が生まれやすくなります。また、組織としての再現性や安定性に欠ける傾向があります。
● 三者関係モデル
続いて、弊社のような仲介会社が間に入るモデルを見てまいりましょう。弊社のような仲介会社が入ることで、以下のような運用が可能になります。
- 婚礼施設もプランナーも、契約は仲介に一元化できるので、都度の個別契約が不要
- 精算やマッチング調整も仲介会社にて一括対応できる
- トラブル時には仲介会社が中立的に調整し、解決をはかる
- プランナーの採用・教育や、担当変更時の引継ぎ体制を整備
これらにより、婚礼施設・ウエディングプランナー双方が、安心して業務に集中できる仕組みが成り立ちやすい点に特徴があります。
3. 歴史に学ぶ~優れた統治体制に共通する三つの原則
三者関係モデルと二者関係モデルの違いを検討する中で、弊社が注目しているのが、「持続可能な関係性をどう構築するか」という視点です。
この点に関しては、歴史上の統治制度に学ぶべき点が多くあります。
長期政権として安定した運営を実現していた国々には、制度の設計と現場の裁量のバランスを両立させた事例が数多く見られます。
以下に、複数の歴史的な事例を挙げたいと思います。
| 統治体制 | 特徴 | 教訓としてのポイント |
|---|---|---|
| ローマ帝国 | 属州に裁量を与え、ローマ法とインフラで管理 | 中央が制度設計、地方に運用を委ねる |
| オスマン帝国 | 宗教共同体ごとの自治制度(ミッレト) | 多様性を制度で調整し、共存を実現 |
| 唐王朝 (中国) | 律令制度+節度使による裁量付与 | 中央と地方の機能分担による安定運営 |
| 清王朝 (中国) | 満漢併用制度で権力を分散 | 異なる立場を制度で共存させるバランス感 |
こうした政権に共通していたのは、以下の3点といえるのではないでしょうか。
- 共通ルールとしての制度をキッチリと整備していたこと
- そのうえで、現場への適度な裁量を付与をしていたこと
- 間をとりなす調整・仲介機能が存在していたこと
これはまさに、弊社の採用する三者関係モデルの考え方と重なる部分です。
4. 歴史における「属人型ガバナンス」の失敗例
一方で、二者関係モデルは、婚礼施設とプランナーが直接契約してやり取りするスタイルです。
一応契約書などの形は整っていますが、実際のやりとりでは、実態は属人的な調整や信頼関係に大きく依存している構造に特徴があります。
このような属人依存型のマネジメントには、歴史上にも多くの失敗例があります。
| 時代・体制 | 問題の構造 | 結果 |
|---|---|---|
| 明朝末期 (中国) | 宦官・側近による個人支配。 制度が機能せず、忠誠や縁故が優先 | 農民反乱と政治混乱により王朝崩壊 |
| カロリング朝 (中世ヨーロッパ) | 地方の貴族に任せた属人支配。 中央の制度は形骸化 | フランク王国が分裂・崩壊 |
| 明治維新初期 (日本) | 統一制度が整う前、旧藩主らによる場当たり的な支配 | 中央主導の制度改革(廃藩置県)が不可避に |
これらの例に共通しているのは、
- 制度があっても運用が属人的すぎる
- 中央と現場の連携が取れない
- 関係が「人」依存になり、変化に弱くなる
という点です。
二者モデルに見られる共通点
こうした失敗例を踏まえると、二者モデルの構造は以下のようなリスクと重なります。
- 一見シンプルで柔軟に見えるが、属人依存のため再現性が乏しい
- 仕組みが人に依存するため、引き継ぎや仕組み化が難しい
- 長期的に関係性を維持・発展させるための仕組みが欠如している
5. 結論|中長期的に持続可能なモデルと、弊社の役割
今までみてきたように、持続可能な業務委託契約のあり方を考えるにあたって、弊社は歴史上の統治制度をひとつの参考にしています。一見、まったく別の分野に見えるかもしれませんが、「立場の異なる複数の主体が、どうすれば安定的に共存し、長くうまく機能していけるか」という点では、共通する構造があります。
実際、上でも触れてきたように、長く続いた国や組織には、次のような原理原則が見られます。
長期的に安定した統治に共通する3つの原則
- 制度があること
ルールや契約が明確で、役割と責任が整理されている - 現場に裁量があること
細かい判断や対応について、一定の自由度と柔軟性が確保されている - 調整機能があること
意見の違いやトラブルがあった際に、間に立って仲介・解決できる存在がいる
この考え方は、弊社が担っている「三者関係モデル」にそのまま当てはまります。
- 契約や制度は、弊社が整備し、教育やサポートも担当
- プランナーには、働き方における自己決定権を付与
- 弊社は、両者の間に立って調整やサポートを行う
これらが揃うことで、制度・裁量・信頼のバランスが取れた、持続可能な関係が実現すると、弊社は考えています。
二者関係と三者関係の違い
| 比較項目 | 二者関係モデル | 三者関係モデル |
|---|---|---|
| 契約管理 | 施設ごとに対応 | 仲介会社が一元管理 |
| トラブル対応 | 当事者同士で調整 | 仲介会社が中立的に仲介・解決 |
| 人材確保・育成 | 施設が個別に確保 | 仲介会社が採用・育成を支援 |
| 信頼構築 | 個人の関係性に依存 | 仕組み+支援で安定感あり |
制度だけでも、信頼だけでも、関係は長く続きません。
両方をきちんと支えるために、弊社のような第三者的な支援機能が必要だと考えています。
持続可能なモデルとは、「安心して働ける環境」「柔軟に対応できる現場」「関係が長く続くしくみ」が揃っている状態です。それを実現することこそが、弊社の役割だと捉えています。
業務委託ウエディングプランナーの活用を検討している婚礼企業様は、ぜひご参考になさってください!
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