変化する結婚式場の建設スキームと箱貸しモデルの可能性!

はじめに
結婚式場業界では、これまで主流だった建設スキームが今、大きな変化を迎えています!
かつては、SPC(特別目的会社)を活用した建設スキームや、土地のリース契約を使ったオフバランス処理がよく利用されていました。
しかし、IFRS(国際会計基準)への統合を含む会計基準の変更によって、これらの手法が減少しているのが現状です!
その一方で、オンバランス化が進んだことで、これまでのスキームに頼らない新しい方法が生まれています。また、弊社が注目しているのは、所有と運営を分ける「二層構造」の箱貸しモデルです。今回は、こうしたスキームの変化をわかりやすく解説し、これからの可能性について考えていきます。
会計基準の変更でSPCスキームが減少
以前は、SPCを活用することでリスクを本体企業から切り離し、資産をオフバランス化する方法が一般的でした。しかし、IFRS(国際会計基準)への統合により、この手法が使いづらくなっています。その理由を簡単にまとめると次の3つです。
- 会計基準が厳しくなった
- オペレーティングリースであっても、使用権資産とリース負債を貸借対照表に計上する必要があり、オフバランス処理のメリットがなくなりました。
- 資金調達が多様化した
- 銀行融資や市場から直接資金を集める方法が普及し、SPCを設立しなくても資金を確保できるようになっています。
- 運営の柔軟性が重視されている
- 結婚式場の運営では、SPCのような複雑な構造は逆に不便になる場合があります。
以下に、SPCとオペレーティングリースの違いを表にまとめました。
| 項目 | SPC(特別目的会社) | オペレーティングリース |
|---|---|---|
| 目的 | リスク分散、資産と負債の切り離し | リース契約による柔軟な資産利用 |
| 会計処理 | オフバランス処理可能(ただし条件次第) | 現在はオンバランス化が必須 |
| 初期コスト | 設立コストや運営管理コストが高い | 設立コストなし |
| 所有権 | 資産はSPCが所有 | リース提供者が所有 |
| 柔軟性 | 一度設立すると変更が難しい | 契約更新や中途解約などで柔軟性が高い |
新しいスキームの模索が進む
会計基準が変わったことで、SPCやオペレーティングリースだけに頼らない、新しいスキームが模索されています。以下のような方法が注目されています。
1. パートナーシップ型プロジェクト
- 仕組み:土地の所有者、不動産デベロッパー、式場運営会社が一緒にプロジェクトを立ち上げ、費用やリスクを分担します
- 特徴:地域特化型の施設を作りやすいのが魅力です
2. サブリース型モデル
- 仕組み:式場運営会社が土地や建物をリースで借り、さらにフリープランナーやイベント業者に貸し出します
- 特徴:施設の稼働率を高め、固定費を補填することができます
3. 共同所有型(コーオーナーシップモデル)
- 仕組み:複数の投資家が土地や建物を共同で所有し、運営は専門会社に任せます
- 特徴:投資リスクを分散しながら、効率的に資産を活用できます
4. リノベーションと地域連携
- 仕組み:既存の施設をリノベーションし、地域の特色を生かして多用途に活用します
- 特徴:結婚式以外にも収益を確保できるのがメリットです
二層構造を持つ箱貸しモデルの特徴
この点、弊社が今後注目しているのは、二層構造の所有と運営を分ける箱貸しモデルです!このモデルの基本構造を以下に示しますね!
- 土地オーナーと式場運営会社との契約
- ①土地オーナーが土地を所有し、式場運営会社がリースで借ります
- ②もしくは上の1〜4のいずれかの方法で、式場が箱を運営する
- 式場運営会社からフリープランナーへの箱の貸出
- 式場運営会社は施設の管理とオペレーション・コーディネートを担当しつつ、フリープランナーに箱を貸し出します
- フリープランナーが結婚式を企画・運営
- ①フリープランナーに業務委託契約でプロデュースを依頼する
- ②フリープランナーが新郎新婦を集客し、箱をまるっと借りる
二層構造モデルのメリットと課題
メリット
- リスクが分散できる:土地所有者、式場運営会社、フリープランナーがそれぞれ役割を持つため、一箇所に負担が集中しません
- 施設の価値や提案の幅が広がる:フリープランナーとの協業により、施設全体の価値や提案の幅、集客力が増します。
- 運営が効率化する:式場運営会社は管理とオペレーション・コーディネートに集中できるため、施設価値向上に特化した訴求ができます
課題
- 利害調整が難しい:三者間での契約や利益分配が複雑になることがあります
- サービス品質のばらつき:フリープランナーごとにスキルやレベルが異なるため、統一性を保つ仕組みが必要です
結論
こうした新しいスキームや弊社の考える二層構造の箱貸しモデルは、今後の結婚式場業界に新たな可能性をもたらものと予想しています!
今後はますます、時代の変化に合わせて柔軟に対応しながら、効率的な運営と多様なサービス提供を実現することが期待されます!
このような仕組みが普及することで、より多様なニーズに応える結婚式場の未来が広がっていくことを期待したいですね!皆さんはどう思われますか?
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