「好きを仕事にする」理想と現実

はじめに
「好きなことを仕事にする」――ウエディングプランナーとして独立を考える人にとって、これはとても魅力的な言葉です。フリーのウエディングプランナーになれば、自分のやりたいスタイルで新郎新婦に寄り添い、理想の結婚式を創ることができる!
そう思って業務委託のフリープランナーとして働き始める方も多いのではないでしょうか。
しかし、実際に業務委託として式場に出向してみると、「思っていたのと違う」「自分の裁量で動けない」といったギャップを感じることもあります。それはなぜでしょうか?
その答えは、業務委託のフリープランナーには「2つの顧客」が存在し、その調整役を担う必要があるからです。
ここでは、業務委託フリープランナーとして働く際の「理想と現実」、そして成功するために必要なスキルについて、わかりやすく解説します。
Index
1. 好きを仕事にする「理想」
フリーのウエディングプランナーになり、業務委託で式場に出向する場合、次のような理想を抱く方が多いでしょう。
- 自由な働き方ができる
→ 固定の場所に縛られず、自分のスケジュールをコントロールできる。 - 新郎新婦に寄り添った提案ができる
→ 画一的なプロデュースではなく、お客様の希望を最大限に取り入れられる。 - 多くの会場で経験を積める
→ いろいろな式場のオペレーションを学び、スキルアップできる。 - 収入を増やせるチャンスがある
→ 経験を積めば高単価のお仕事を獲得できる可能性がある。
これらの理想は、たしかにフリープランナーという働き方の魅力です。また努力すればすべて達成可能な現実ばかりともいえます。しかし一方で、フリー=完全な自由ではないという現実もあります。
2. フリープランナーの「現実」:2つの顧客の調整役である
なぜならば、業務委託フリープランナーには、「新郎新婦」と「結婚式場」 という2つの顧客が存在するからです。この2者の間に立ち、それぞれの希望やルールを調整するスキルこそが求められるということで、時にこれらは相反するように見えることもあります。
① 新郎新婦(エンドユーザー)との関係
お客様にとって、ウエディングプランナーは「自分たちの理想の結婚式を叶えてくれる人」です。そのため、次のような期待を持たれることが多いです。
- 自分たちに寄り添った自由な演出ができると思われる
- 最大限、オリジナルのプロデュースをしてくれると思われている
しかし、実際にはフリープランナーも式場のルールに従う必要があるため、すべての希望を叶えられるわけではありません。
つまりは、調整が必要ということです。もっとかみ砕くと、「できること」と「できないこと」を整理し、式場のルール内でどのようにお客様の希望を実現できるかを工夫するスキルが求められるということです。
② 結婚式場(クライアント)との関係
またフリープランナーは外部の人間であるため、式場から見れば「自社のオペレーションにいかに適応できるか」が重要視されます。期待されることとしては、
- 式場のルールに従い、スムーズに業務を進めること
- 社内プランナーと連携し、トラブルを起こさないこと
- 式場側の利益やブランドを損なわないこと
つまり、フリープランナーとして婚礼施設のお仕事を受ける際にも、雇用のプランナーと同じように「会場の制約」や「組織の論理」を理解し、それに順応する柔軟性が求められるということです。このことを理解したうえで、「自分の理想を追求する」ことよりも、「式場のオペレーションを把握し、ルールを尊重しながら新郎新婦へのプロデュースを行う」スキルが求められます。
3. フリープランナーの「現実」:業務面での課題
いままで見てきたように、フリープランナーに必要なスキルは、式場のルールを理解しながら業務を遂行するということです。さまざまな時間的・物理的制約のもと結婚式のプロデュースをすることが実際には多いということです。特に、以下の3つの課題を認識しておくことが大事です。
① 会場のオペレーションに従う必要がある
- 式場ごとに進行フォーマットやルールが異なるので、「自分流」は通用しない
- その枠組みのなかでの、オリジナルなプロデュースが求められる
ここが大事
会場のルールを把握し、その中で最大限の工夫をする!
② 収入の保証があるわけでないこと
- 繁忙期は仕事が多いが、閑散期は必ずしもそうではない可能性があること
- 固定給ではないため、変動が生じる可能性があること
ここが大事
2~3の婚礼施設でお仕事をする、オフシーズンの仕事を確保しておくこと!
③ 裁量権が限られる
- 式場の運営方針に沿う必要があり、自分の判断で動ける範囲が限られる
- 婚礼施設のプランナーとしての振る舞いが必要なこと
ここが大事
複数の収入の柱をもち、複数の婚礼施設に柔軟に対応できる適応力をもつこと!
4. 業務委託フリープランナーとして成功するために
また重ねてにはなりますが、業務委託フリープランナーとして長く活躍するためには、さらに以下の4つのポイントを意識しておくことが大切です。
① 二者の調整役としてのスキルを磨く
→ 新郎新婦の希望をくみ取りながら、式場のルール内で最適な提案をする力が必要。
② 式場のオペレーションを深く理解する
→ 進行表のフォーマットや会場のルールを把握し、スムーズに対応できるようにする。
③ 収入の安定化を考える
→ 複数の式場と契約し、閑散期対策として講師業やコンサル業も視野に入れる。
④ 信頼関係を築く
→ 「その婚礼施設の一員」として関わる意識を持ち、自ら主体性をもって信頼性を構築していくこと。
おわりに
以上みてきたように、業務委託フリープランナーは、雇用契約ではない働き方ができるため、「好きなことを仕事にする」ことができる素晴らしいお仕事ですが、同時に調整力や適応力が求められる側面もあります。
「新郎新婦」と「式場」の間に立ち、それぞれの要望をすり合わせながら最善の提案をする。このスキルを身につけることで、より良い仕事ができ、安定したキャリアを築いていくことができるでしょう。
理想と現実を理解し、フリープランナーとして長く活躍するために、ぜひ意識してみてください!
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